もう、卒業まで一カ月もない。

『ねぇ、彼。学校来てる?』

なんて誰かに聞けるわけもないし。

本当にもう、諦めるしかないってことかな。

もう自嘲気味に笑うしかない。

「アズサー?大丈夫??」

すぐ横から聞こえてきた声。

「へっ!?」

突然聞こえたその声に、私は思わず声を上げた。

「アズサがこんなに驚いたとこ初めて見た」

声をかけてきたミキが驚愕の声をもらした。

……そこまで珍しい?

「アズサ最近元気ないよね」

「そう?」

「うん。よくぼーっとしてるし」

…そんなに元気ない?

自分ではそんなにいつもと変わらないと思ってたんだけど。