……まぁいいか。絵も完成したし。

「これをコンクールに出すのね?」

「はい」

「今までの作品の中で一番いい出来だと思うわ」

「本当ですか?ありがとうございます」

当たり前じゃない?

今までで一番想いこもってるわけだし。

「明日から冬休みだし、しっかり休んでちょうだい。あと制服も綺麗にね?」

「…はい……」

忘れてた……。制服真っ白。

「じゃぁ先生。私これで失礼します」

片づけも終わって、先生に一言言って踵を返す。

アイハラソウタは、その黒髪さえ見えないほど囲まれてる。

ただの男子の軍団にしか見えない。

その中心にいるであろう彼に声をかけた。

「ねぇ、私終わったんだけど。部活は?」

私の声に一斉に振り返った男子達。

……何。