気まぐれ妖怪談もどき




そう言いながら寺の前で草太を待っていると、


笹丸の後ろから不気味な声と共に真っ白な影が出現した。



「うぅらぁめぇしぃやぁぁ…」


「ひゃぁぁ!!?」

笹丸が目に涙を浮かべながら、隣にいた鶫にしがみつく。



ところが鶫はいたって冷静な呆れ顔で、


「…何やってんのよ、草太」


「ふぇ?」

恐る恐るその影をじっと見てみると、それは頭から白い布をかぶった草太だった。