鶫も笹丸も怪談なんてしたくなかったけれど、染の提案となるとどうしても断れなかった。
「だって毎年同じこと言うんだもの。飽きちゃったわよ」
控えめながら鶫が異論を述べると、草太がにやりと口端を曲げた。
人差し指をまっすぐに伸ばして先を指差し、
「心配無用。なんてったって、今年は染がいるからな」
染が小首を傾げてにっこりと微笑みながら、
「俺、面白い怪談知ってるよ」
怪談なのに面白い?
どういう意味なのかと、染以外の4人が首をひねる。
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