気まぐれ妖怪談もどき




鳥肌が立つなんてものじゃなかった。


いつもは大泣きして騒がしい笹丸も、今回ばかりは放心状態だ。

そのうえ、


「やっぱり来たでしょ?」

なんて染が言うものだから、怖すぎてもう何も考えられない。


枕返しが、来たのか?

みんなの頭の中にあるのはそれだけ。


けれど、足側に置いてある枕。

この部屋に他の人間が出入りした様子は無い。

そして何より、あんな怪談の後。


以上のことを踏まえたら、枕返しが来たとしか思えない。