『じゃあ早くね?』


「ふぁ〜い…」

プチッ


大きな欠伸を一つし、猫のようにあたしは伸びをした。


さて

屋上の出入口に歩み寄り
ノブを回そうとしたあたしの耳に、何か話声が聞こえてきた。


……気がしたような



ガチャ―…


扉を開け、歩き出した瞬間…あたしは何かにつまずき視界はぐらついた―…


「…えっ、にゃー!!!」


「キャア!!」

ドターン


なっ…何かに引っ掛かった


「いった〜い…ちょっとあんた!」


わっどうしよう!
あたし、ひ…人を。


「ご…ごめんなさ。」


つまずいた方へと振り返る…


「あー大丈夫?…二人とも」

え?

よく見ると振り返った先には二人の人がいた。



「……び…美人。」