「ん…ん〜。」

ブブブッブブブッ




…ぽち



「…もしもしい?〜ん。」


『ちょっと!ふゆ?
また寝てるの?今どこ!?』


夢の中に片足を突っ込んだままの状態のあたしは、話がまだ頭に入らなかった。

「え〜?う〜…?」


(……どこ?ん〜…)


まだおぼつかない目を擦り見渡してみると

あたしは、晴れ渡った空の下で丸まっていた。



ああ…あたし屋上に来たら体がぽかぽかしてきて…

目が開かなくなって…



「ふわぁ…寝ちゃったみたい」



『そんなことわかってるわよ―!!』


キーンッ


甲高い叫びがあたしの脳に直接響いた。


お陰で頭も冴えた。



「…ごめん〜今屋上だから。すぐそっち行くね?」

なかなか怒っていると察したあたしは、素直に教室に戻ると告げた。


『…わかった待ってるわよ。

でも間違っても



また寝ないわよね?』




野性の勘が危険信号だした


うん、絶対寝ない