あたしは、秘密だけどこんなに真剣に恋をしているのに、立宮君は遊びの子とベッドに入るんだ…… そう思うと、涙が出てきそうになった。 でも、こらえて前を向いた。 「あいつ、あんなのと寝るのか?」 「ツバキ?」 「いや、あいつ、たまに苦しそうだから。…立宮が心配してるから、嫌でも目に入ってくるんだけど。」 「ふーん……」 何? このモヤモヤ…… あたしの心が一気に霞む。 自分自身に嫌気がさす。 親友の…しかも恋人のいるツバキが立宮君の話をするだけで胸が痛い。