目に付く扉は全て開けて中を確認し、どんどんと三人は奥へと進んでいった。

全ての部屋を見終えたと思ったとき、

二階のとても目立たない部分に上に通じる階段があることに気がついた。

三人はもちろんその上も探検することにした。

意気揚々とその階段をあがると、そこは屋根裏部屋になっていた。

中央に大きな姿見が置いてあるだけで、他には何の調度品もない。

三人はせっかく見つけた部屋がただの屋根裏部屋だったことにがっかりした。

しかし、念のために三人はこの部屋を探索することにした。

黒髪の少年は、その部屋の壁を丁寧に調べ始めた。

少女は一つだけある窓を調べようと部屋の隅へ向かった。

その窓からは、自分たちの住んでいる町が一望できた。

少女はしばらくその景色に見とれていた。

そんな中、金髪の少年が部屋の中心にある姿見に近づいた。

それは一瞬の出来事だった。

その少年が近づいた瞬間、鏡の中から人間の手のようなものが現れて彼を鏡の中へとさらっていってしまった。

他の二人はまったくその変化に気づいていない。

窓を調べていた少女は、やはり何も見つけることができなかった。

少しがっかりしながら部屋の中へと目を戻した。

そして、その異変に気が付いた。