「大人気モデルになれ。あわよくば女優にでもなれ。」
「い、意味ワカリマセン…。」
何故女優まで話が飛んだ…?
「人気になったら自由な恋は無理でも恋は出来る。辞める覚悟はあるんだろ?だったら行けるとこまで行きやがれ。
本当に恋をしたいなら
自由な恋を許してくれないなら私は辞める!って言えば良い!」
腰に手を当てて偉そうに踏ん反り返る晴輝さん。
「そんな、有名になるなら尚更です!無責任に仕事を放り出すなんて私は嫌です!」
私が叫ぶようにそういうと晴輝さんはニヤッと悪い笑みを浮かべた。
「事務所がそんな簡単に人気モデルを手放すと思うか?」
「あ…。」
それはない、よね。結婚しても人気な人は人気だし…。
「お前も、上に上がって手放したくないって言わせてみろ!」
晴輝さんのこの言葉は私にとってあまりにも魅力的だった。
ここまで我儘な私についてくれた魁にも、恩返しが出来る…!
でも、やり手マネージャーの魁がこれを考えないわけがなかったんだ…。
「…反対だ。」

