「悪かった、光…」
魁は半泣きの私を優しく抱き締めてくれた。
「魁ぃ…」
ごめんね、ごめんなさい…。魁は私を上にしようとしてくれてるのに…私は応えられない…。恋と仕事の両立って出来ないの…?
「…hikari、お前は上に行ける。」
「…へ?」
今まで黙っていた晴輝さんが口を開いた。顔を見ると、真剣。
「でも…私は「上に行け。」
さ、遮らなくても…!
魁は私を離して晴輝さんの方を向いた。
「まさか、お前…」
「お前だって、マネージャーなら一度は考えただろ?」
何の話…?
晴輝さんの言葉に、魁は悔しそうに俯いた。
「話が見えないんですけど…」
私が恐る恐る話し掛けると晴輝さんはニッと笑った。
「上に行け、hikari。自分の力で自由を手に入れろ。」
「は…?」

