魁のキスから逃げる手も無く、ただ翻弄されていた。
「ふっ…んぅ…」
クチュッ…レロッといやらしい音がダイレクトに耳に伝わってより一層身体が熱くなる。
と、溶けそう…
「んはっ…魁…も、んぅ…」
死ぬ…と訴えたら魁が静かに離れて、魁は直ぐに後ろを向いて凄い血相で睨んできた。
「あ…」
誰かいたんだ!と思い出してカッと顔が赤くなる。
ちゃんと顔を上げてみてみたら入ってきた人が魁の肩を掴んで私から引き離していた。
「マネージャーがモデルに…何してんの?」
「黙れ。」
「…っ晴輝さん!」
入ってきていたのは晴輝さん。いつもの余裕のある笑みはどこへやら、目を冷たく細めて魁を睨んでいた。
だがそれは魁も負けておらず、冷たい目で晴輝さんを睨んでいた。
睨み合う二人。
間に挟まれた私は恐ろしく怖い。

