「あの人嫌い」
私は不機嫌に吐き捨てた。どうして、そっとしておいてくれないのだろう。知らん顔、してくれないんだろう。
「人の不幸を面白がる人ってね、自分も幸せじゃないからなの。あの人の息子さん、アメリカへ留学したなんて、嘘なの。本当は、精神病院に入院してるのよ」
隣りのおばさんの無神経な質問に腹を立てる私を、お母さんがたしなめた。
「そうだったんだ…」
それを聞いたら、少しだけおばさんが気の毒に思えて、挨拶すらしなかったことを反省した。
私がこうして外出できるようになったのは、本当に最近になってからだ。
前は、みんなが私の噂をしているような気がして、人の目が怖かった。
勿論、今でも人の視線が怖い。
それでも、こうして胸を張って歩けるようになったのは、自分の選択は決して間違いないなんかじゃなかったって、思えるようになったからかもしれない。
私は不機嫌に吐き捨てた。どうして、そっとしておいてくれないのだろう。知らん顔、してくれないんだろう。
「人の不幸を面白がる人ってね、自分も幸せじゃないからなの。あの人の息子さん、アメリカへ留学したなんて、嘘なの。本当は、精神病院に入院してるのよ」
隣りのおばさんの無神経な質問に腹を立てる私を、お母さんがたしなめた。
「そうだったんだ…」
それを聞いたら、少しだけおばさんが気の毒に思えて、挨拶すらしなかったことを反省した。
私がこうして外出できるようになったのは、本当に最近になってからだ。
前は、みんなが私の噂をしているような気がして、人の目が怖かった。
勿論、今でも人の視線が怖い。
それでも、こうして胸を張って歩けるようになったのは、自分の選択は決して間違いないなんかじゃなかったって、思えるようになったからかもしれない。


