パトカーなんて初めて乗った…。
当たり前なんだけど…。
そんなことをウロウロ考えているといつの間にか警察署についていた。
おおっきい警察署だなぁ……。
あたしの家と同じぐらいかな?
「おい!早く入れ」
この警察官……うるさい…苦手だ…。
反論しようと思ったけどやめといた
一応加害者だし……。
また騒ぎ起こしたりしたらめんどくさそう。
私は急いで中に入った。
「……お母さん…お父さん……」
私が警察署に入るとお母さんとお父さんが駆けつけてきた。
「陽菜ちゃん!お友達を殺したなんて嘘よね?冗談だよね?」
お母さん…。
「お母さん辞めなさい。陽菜…何があっても私たちは陽菜の味方だ……なんてったって自慢の娘だからな!」
お父さん………。
涙が出そうになった。
けど………泣けない。
だってあたしは人を殺したんだもの。
泣ける立場なんかじゃない…。
「ありがとう」
そう呟いて警察官と一緒に取調室に向かった。
お母さん、お父さん今まで迷惑かけてごめんね…あたし頑張って親孝行するからね…。
取調室のドアがキィーとあく。
私は無言ではいり警察官も私の後に無言で部屋に入る。

