「お札を口にくわえるんだよ!!!」
葉月さんが私のほうに向かってそう叫んだ。
言われたように私はとっさにお札を口にくわえた。すると、手が勝手に動いた。
その手は、私の胸の前で両手を合わせた。すると、指が光り始めて、狐さんとは少し違う陣を書いた。
「吸」
口がそう勝手に動いたかと思うと、その陣を両手で前にぐいっとおしていた。すると、竈石と櫂石の上に行き、まるで網のようになって、2人の上にかぶさった。
「何だコレ!?」
「くっ・・・とれねぇ」
そして、2人が、動けなくなった。そこから、2人に異変がおき始めた。

