「で?」
「で?」
私は狐さんに尋ねた。でも、なぜか聞き返された。
「何でこの山に来たんですか?」
なので、私はもう一度趣旨を述べる。
「いやぁ、葉月に会わせようと思うて・・・」
あれ?妖怪退治に来たんじゃないの?
「退治は・・・?」
「葉月は悪い妖怪じゃない。よってしないんじゃ」
なんじゃそりゃ。
でも、確かに『退治する』とは一言も言っていなかったはずだ。
「蓮華~?私は何するの?」
確かに何をするんだろう。
「ちょっとまっちょってくれ。今から桜にこの世界の仕組みを説明するき」
世界の・・・仕組み?

