「でさぁ」
さらにお母さんが狐さんに聞いた。
「なんじゃ?」
「退治屋になったのはいいけど、何すんの?」
狐さんは黙り込んでしまった。
私もおじいちゃんに話を聞いた時から、ずっと思っていたことだ。
何をするのか分からなくては、退治屋をしようがない。
「わしが妖怪の探知機のような存在じゃから、悪い妖怪とかがでたらすぐに分かるから安心してもらったらええ」
妖怪探知機なんだ。狐さんは。
それなら不安だったけど安心できる。
でも肝心な退治の方法に関してはまったく分からないし、教えてもらった覚えも無い。
やっぱり分からないままだった。