まったくもって意味が分からないので、意味を狐さんに聞いてみる。すると、狐さんは説明してくれた。



『杏里はここを押した。

もう戻ることはできない。

お前は新しい妖怪退治屋に

なったのだ。

よって、お前はもう人間界には

存在しない。お前の居場所は

この神社だけ。

友達は誰もいない。

皆お前の事をしらない。

お前の名前はもう杏里ではない。

名前はもうなくなったのだ。

名乗れない。杏里はお前の名前ではない。

蓮華はお前の持ち妖。

そいつは自由に使っていい。

お前は妖怪の国と人間の国を

自由に行き来できる。

最強。妖怪退治屋。

第25代目妖怪退治屋。

名前のない退治屋。』



「・・・・え?私もう・・・じゃないの?」


私の名前、杏里という自分の名前が口から出てこない。


「ん?」


「あれ?・・・!・・・!」


何度試してもいえない。


「名前は言えない様封じられる」


「えーーーーっっ!自己紹介できないじゃん」


「じゃから、金次郎のように嘘の名前考えるんじゃ」


「え!?金次郎って本名じゃなかったの!?」


「そうじゃよ?」


十何年も使ってきた名前を今更かえるなんて・・・。


お母さんはいいのかなぁ・・・