そういうわけで私たちは桜さんが待つ広間へ向かった。机にはもう桜さんがいた。
「遅くなってごめんね」
「いいのいいの!さぁ、座って!」
笑顔で、迎え入れてくれた。さて、何から言ったらいいのかな。
「えっとね、桜さんに言いたいことがあるんだ」
「ん?どした?」
「私たち、明日で未来に帰ろうと思うの。それでね・・・」
私は、色々説明をした。桜の木に狐の妖怪がいること。
どこかに連れて行かれ、桜には記憶がないということにすること。
その妖怪は、のちに仲間になる妖怪だということ。
空雅さんの兄弟のようなものだということ。
色々なことを話した。ただし、恋人になるということ、影月のこと、桜さんが死ぬこと以外を。

