「ほい、いつもの」
さっきの声は男の人だったけど、いつものを持ってきたのは優しそうなおばさんだった。
いつもの、の正体は団子だった。
おいしそうな団子・・・。団子といえば、よくおじいちゃんに買ってもらって食べてたなぁ・・・。
こんなことを言いながら。
「『ここの団子は草団子だな、やっぱり』」
「えっ・・・」
今、狐さん・・・おじいちゃんと同じこと・・・。じゃあ私がいつも食べてた団子って・・・
「いっ、いただきます!」
「おうおう食え食え」
私は豪快にかぶりついた。
やっぱりそうだった。ここの団子だったんだ。

