描写リレーログ2



さて、描写リレー。

どうやら皆様と解釈が違っている気がしております。

自分は
お題「○○」で、○○と言わずに○○の様を描写する
と、思っておりました。
前コメが消え飛んでも、何書いているのか分かるのが理想。と。


なんかズレてんですかねー?

ま、良いか。


200文字制限描写リレーの自分用log再び。



◎◎ネタメモ◎
『スピカ』

薫風の撫でる柔らかな緑の後ろ。夕焼けの朱から深い藍に変わる東の空に光が灯る。

春の夕空に現れる青白き灯に、一年の始まりを知る。じきに大地はあおき草木に覆われ、人々に豊かな恵みを与えるだろう。

眩き青龍の角よ。
天上に輝く乙女の麦の穂先よ。
細やかな星々に覆われ、なお光る真珠の君。

****解説****
スピカとは乙女座の星。
麦穂の位置にあり、春の種蒔きの時期から現れる。
中国の二十八宿では青龍の角宿の片方。
日本では近代に和名として真珠星と名付けられた。
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『ツララ』

ポタリポタリと軒先から滴り落ちる水。雪が溶けたものも雨垂れと呼ぶのだろうか?
雪解け水は一滴また一滴と落ち、その一部を残して軒下に長い針を形作る。
溶けて落ち行き再び凍る。暖かな雪の下から出ればそこは凍てつく風吹き荒ぶ世界だから。

幼いあの日、雪に覆われた家の中から自然が作り出した像を眺めた。
今、凍えそうな外の世界で、ポタリポタリと流れる雫も確実に私を伸ばしていく。

****解説****
南関東には雪は降らず、ゆえに暖かいと誤解されがちだが、関東の風はきちんと寒い(地面は暖かいが)。
南関東の防寒は雪国と違い足元は軽装だが格好は防風仕様。他の土地の方はよくセーターだけ着て風邪を召される。
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『匣』

大事な物を収める為には蓋がきちんと閉まらねばならぬ。
天子のお召しになる衣に虫をつける訳にはいかぬように、
大事な薬が微かなる風にも吹き飛んでしまわぬように、
窯の急激な温度変化から器を遠ざけるように。

大事に大事に、誂えた入れ物に入れそっと蓋をした。
ピタリと閉まり外界から隔てられた静謐の中、大事に思う気持ちと共に。

****解説****
『匣』の訓読みは"はこ"。意味は蓋付きの箱です。
もし、単語の一部に匣の字が含まれていた場合密閉容器をイメージしてみれば良いぐらいの話です。
しかして、自分で言う時は「薬匣」ではなく「ちゃんと閉まる薬箱」とか言うでしょう。理解する能力には知識は要りますが、人に説明するならば筆舌を尽くした方が良い。
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