緑溢れるこの地に、絶えず降りかかる災厄を一身に受け、見えぬ檻に囚われた ―私の住む里には、神様が居る- --- 「逃げたいなら、いいぞ。何処へでも行け」 結婚初夜。 あたたかな布団のなか、私の耳に届いたのは、低く甘いその声で。 こちらに向けられる深い青の瞳に、ああこの人は私の夫なのだと、訳もなく思った。 ラブ・ファンタジー 「神様の花嫁」