彩ちゃんとショッピング。
気分はカナリ浮かれていた。

そりゃぁ潤に断られたことはショックだったけど
潤にだって用事くらいあるだろうし。

そのくらいにしか考えてなかった。


でも‘その時’はいきなりあたしを襲ったんだ。


それはショッピングが終わって、
ちょっと離れたクレープ屋さんまで
歩いて行ってたとき。

彩ちゃんがいきなり、
「忘れ物した!!ちょっと戻ろう!!」
と行って来た道を引き返し始めた。

忘れ物?
でもバッグも買った洋服も・・・持ってる。
ほかに何かあったっけ?


「忘れ物って何ーー??」


と言ったが彩ちゃんは人通りが多い中、
先の方をじっと見ながら
どんどん歩いていく。

質問には答えず、あたしの手を握って。


何だろうと思いつつ、付いていきながら
ふと後ろを振り返った瞬間・・・・

目に入ってしまったんだ。



誰かと‘あなた’の姿を。