「俺が中3で、麻紀が高1の冬、1月に会ってたんだぜ。」
記憶を辿ろうと必死に考えてみたけど、
思いだせない。
「はは、ちょっとしたことだったからな・・・
母さんの誕生日にケーキ買おうと思って、
麻紀んちの店に入ったんだ。
その日、冷たい雨が降っててさ、
店入った時は、小降りだったけど、
出る頃には、かなり降ってきて・・・
俺、傘持ってなくって、どうしようかって、
店の入り口で突っ立ってたら、
学校から帰ってきた麻紀が
俺に傘貸してくれたんだよ。」
やっぱり、思いだせない・・・
「ゴメン、陽介・・・覚えてないの・・・」
「はは、俺、その頃、中坊だし、今より背も低かったし、
仕方ないさっ」
優しい表情で私にほほ笑む陽介。

