結局いつも要はそうだ。

要はいつも俺の自慢の大切な友達、親友。

ムカつくとこだったり、謎だったり、不思議だったり、いろいろするけど、俺の自慢だってことだけは変わらない。


「サンキュ」


そう言った要の言葉、俺はずっと忘れないんだと思う。


この日のことも、この一時のことも……。


「菅原、出て来いよ。どうせ愛海の目的はお前だろ?」


さっきから愛海ちゃんが要から隠すように廊下で待たせていた菅原さん。


「え、バレてたの?」

「当たり前」


そう言って愛海ちゃんと俺は遮っていた道を開け、菅原さんが要の前に姿を表した。


彼女もまた、満足そうな笑顔で要の隣に立った。