次の日、朝になっても輝が来なかった。


(なんで、輝が来ないんだろう…)


私はトボトボしながら、翼の部屋に向かった。


「あっ!姫香ねえ、おはよう!」


部屋に入るとニコッと翼が笑ってきた。


「おはよう……」


「どうしたの姫香ねえ?元気ないよ。」


翼は、私の顔を眉を寄せて覗き込んできた。


「ごめん…。あっそうだ!翼、輝知らない?」


昨日の事もあり、翼に聞いてみると翼が話してくれた。


「輝にいは、熱出して寝込んでるよ。」


「あの輝が!?」


ずっと一緒にいて輝が熱を出すのは、珍しいことだった。


「うん。この頃忙しくて、疲れが溜まっていたみたいだから…」


私は、その言葉を聞き部屋を飛び出した。