震える声が、彼女に届いていないのが、救いかもしれない


「僕はどうすれば、君に笑顔を与えられるだろう・・・」


自分は知らない

花のような彼女の触れ方を


「大好きだよ、月子」


悲しい呟きが、夜の静けさに溶ける


「だから、どうか・・・。僕を嫌って。・・・・・・僕に、笑いかけないで・・・」


辛くて、怖くて、傷つけてしまう


「優しくしなくていい。・・・恨んでも、憎んでもいい。・・・・・・僕は・・・」