「ここがリビングで、あっちが風呂とトイレ。お前たちの部屋は2階の…… 」
私たちは、お父さんが話終わる前に上へかけ上がった。
「私こっちの部屋取った! 」
「お姉ちゃんずるい! 別にこっちでいいもんっ 」
私は階段を上った右の部屋へと入った。
少しほこりっぽい感じはあるけれど、まあ申し分はない部屋だ。
シンプルな作りで、8畳くらいあるのかな。
フローリングは明るいベージュ。
シングルベッドと白いテーブル、奥に本棚が置かれていた。
「これ持って行かなかったんだ。 でもレトロで可愛いかも 」
ベッドに座ると、部屋の外から私を呼ぶ声がした。



