新しい家に到着すると、1番先にお姉ちゃんが外へと飛び出した。 私も負けじと後に続く。 「樹里、すごいよ! 下の方に家がいっぱい! 」 「うわぁー、素敵…… 」 丘の下には、レンガで造られた家や緑や赤い屋根の家などがたくさんの建物が並んでいた。 まるで、おとぎ話にでも出てきそうなピンクの壁をした家まである。 今まで住んでいた所とはまるで別の世界のようだ。 華やかなお店や図書館らしき建物が並び、明後日から通う学校も見える。 なんだかワクワクして、なんとなく「よろしく♪」と手を振ってみた。