チラリと様子を伺うと、椅子の前に若い男の人が立っていた。
「お前、バカにしてるのか 」
ルキアは挑発するかのような口調で言葉を返した。
「ここがよく分かったな 」
「ケイトをどこにやった 」
「知らないなぁ 」
不適な笑みを浮かべながら、その男の人は私を見た。
目が合い強張った表情になると、彼はふと表情を変えて笑った。
何、この怖い笑顔。
「久しぶり、可愛い愛しのレディー 」
唖然として、私は反射的にルキアの腕にしがみついた。
何、愛しのって、レディーって。
鳥肌立ったんですけど。
それに久しぶりって、私この人と会ったことあるのかな。
「じゃあまた後で 」
そうニヤッとすると、彼は再び煙のように姿を消した。
今のは何だったんだろう。
「アイツはラソンブラのヴァンパイアだ。 最近ここに出入りしてるみたいだから、気を付けた方がいい 」
そう忠告すると、ルキアは私の手を取り部屋を出た。
さっきの男の子、どっかで見たことある気がするけど思い出せない。
また後でって言ってたけど、何なんだろう。



