「なんだ、これは! 離れろっ! 」
腕を左右に広げて結界を強めている。
私はこの状況に、ただ怯えて足をすくめている事しか出来ない。
役に立てるかもなんて、どの口が言っていたんだろう。
「樹里ーっ! 耳飾りを投げろ! 」
その時、どこからかダークの声が聞こえた気がした。
「早くそいつに向けて投げるんだ! 」
「耳飾り」と言う言葉に、動揺しながらも震える手を耳元へ運んだ。
そっとピアス外すと、胸の前でギュッと握り心を落ち着かせた。
大丈夫、みんながいてくれてる。
お願いします……
思い切り腕を後ろへ反らすと、ラティラへ向けて勢いよくピアスを投げた。
くるくると素早く回転しながら、それは段々と大きくなっていき、銃弾のようになったピアスはラティラの結界を突き破り胸へと刺さった。
「そ、そんなバカな…… 」
小さく声を上げると、結界は消え彼女はその場に倒れ込んだ。



