背筋が凍り付くような悪寒が走った。
「また、その戦士が来て助けてくれるんじゃない? 」
ルキアは黙って下を向いた。
「なんで、その純血を殺さなきゃいけないの? 助けてくれたなら、味方じゃない……? 」
モーガンも窓の外を見つめたまま、何も答えようとしない。
なんで何も言ってくれないの?
訳がわからない。
すると、ルキアがそっと私の肩を抱いてくれた。
「この件に樹理は関係ない。 アサマイトたちを抹殺して、早く元の世界へ帰す 」
「いや! 」
その時、分からないけれど、ルキアに反抗している自分がいた。
「関係ないなんて言わせない。 私をここに連れてきたのはルキアでしょ。 傍にいる 」
「何言って…… 」
「一緒にいたい 」
今ここから逃げ出したら、もう二度と彼に会えない。
そんな気がしてすごく怖かった。



