校庭を歩きながら、私はため息をついた。


今日、どうしても会いたい人がいる。



せっかく誘われたから、明日でも良かったかな。



でも、すぐにでも確認したかった。



なんとなく、ふと校舎の方を振り向くと、5組の教室の窓から、こちらを見ている彼女が見えた。


すぐに姿は消えてしまったけれど、あれは確かに優希だった。



もしかして、断ったの怒ってたのかな。


ただの気のせいだよね。



私はあまり気に止めることもなく、家路へと向かうことにした。