危険を悟った時はもう遅く、渡り廊下になっている二階の部分が、支えられなくなった柱ごとガラガラとサイファの上に崩れ落ちた。 「サイファ様……!!」 召し使い達が入る間もない程、瞬時の出来事だった。 粉塵を巻き上げ、中庭と、外の庭は崩れ落ちた瓦礫(がれき)に遮断された。 邪魔者が再び瓦礫から出て来る様子が無いことを確認すると 「…………クレア、クレア」 思い出したように呟きながら、シアンは火のまわりだした屋敷の中に消えて行った。