月を見つめているのか、窓の外を仰ぎ見ていた。 光が顔を照らし、一層白く輝いていた。 クレアは何か神秘的なものにふれているような気がしてきた。 「………………」 息を潜めて見ている内に目の奥が、ジン、と熱くなった。 ―――常ニ気高ク、純粋ナ、ケダモノ…… オ前ハ、美シイ――… そのまま見つめていたつもりだったが、 クレアの意識はいつの間にか再び、まどろみの中に溶けていった。