異形の主とそれに追い詰められた同胞とされる女。 その争いを遥か遠方の崖下より眺めていた人物がいた。 領主アルザスの命により監視を続けていたローヌ。 ローヌは女が落ちたのを視(み)ると、リドルの屋敷の者達よりも早く女が流れていった先にたどり着いた。 運良く川沿いに打ち上げられ、まだ息のある女を探し当てると、リドルの手の者に見つかる前にひっそりと山を下った。