隣の先輩


 私は家に帰る足取りを早めた。


「安岡」


 名前を呼ばれて振り向くと、そこには森谷君がいた。



「途中まで一緒に帰らない?」

「いいよ」


 彼とは道が一緒だから、一緒に帰ることもたまにあった。


 私たちは再び歩き出す。


 時折、雨が風に吹かれて、頬や髪の毛を濡らしていく。


 二分ほど歩いたとき、森谷君がぽつりと口を開く。


「もうすぐ期末か」


 と言ったのは森谷君。


「高校ってあっという間だよね」


 ついこの前中間テストがあったばかりな気がするのに、もうすぐ期末テストが視野に入ってくる時期。