君を僕の好きにさせて貰います(短編)



「嫌?」

声も出なくて、嫌ではないと首を振ると苺は満足気に笑って私の頬に口付けた。


「ねぇ、好き?僕のこと」

「苺……急過ぎる」


火照る顔なんて気にも出来ずに覆い被さる苺の服を掴む。


「嫌?」

「そればっかり。苺の意思は?」


僕の意思?苺は首を傾げて笑う。
私はそんな苺を見て余計に火照るだけだった。ずるい苺。


「君が望むことをすることが僕の意思」

「そんなのってない!
じゃあ三回まわってワンって言ってって言ったらやるの?」

「君が望むなら」


本当にしそうな勢いだったから慌てて苺の服を引っ張って食い止める。

私はそういう趣味じゃないよι

「じゃあキスして」


いくら何でもこれは、と思って試しに言ってみると苺は嬉しそうに笑った。


「わかった!!」

「ええええ!?ちょっ」