部屋に入るとエレスはベットに私を下ろしてくれた。


「エレスがお金を持っていて助かったわ。」


「俺も王子なんだから金くらい持っている。それよりサラ少し待っていてくれ。」


そう言うとエレスは、部屋から出て行ってしまった。


少しするとエレスが何かを持って部屋に入ってきた。


「サラ。これ着てろよ。」


エレスが私にくれたのは水色の綺麗なドレスだった。

「ありがとう。」


「お前のそんな格好他の奴に見せたくないからな…」


照れくさそうに言うエレスを見て、私はドレスを着ようとした。


「ねえエレス。これどうやって着るの?」


服を着たことのない私はドレスの着方がわからなかった。


エレスは、ドレスを頭に被せてくれて、着方を教えてくれた。

着替えが終わると、私は歩ける練習をする事にした。


「サラ。無理するなよ。」


「大丈夫大丈夫。ほら少しずつ歩けるようになってきたし…」

そう言いながら歩いていると、躓いてしまい、私はバランスを崩した。


「サラ危ない!」


(あれ?痛くない。)


「ってぇ~~。だから無理するなって言っただろ?」


私の下にはエレスがいて私はエレスを押し倒している形になっていた。


「ごっごめん!」


私は慌てて、エレスから離れた。