でも、俺はテッドが羨ましかった。

半分人間の血が入っているせいで、俺らみたいに血を吸わなくても良いし、何より血を吸ったとしても、血を吸われた人間をヴァンパイアにすることは出来ない。



俺は、ヴァンパイアに生まれてきた事が本当に嫌だったんだ。

そう思っていた時、俺は1人の人間に会った。

俺が6歳の時だ。


城にいることが嫌いだった俺はよく城を抜け出して人間界に行った。


いつものように、空を飛んでいると綺麗な歌声が聞こえてきた。


歌声がする方へ向かうと1人の女性が海に向かって歌っていたのだ。


この世とは思えないほどの綺麗な歌声。


俺は、気づくとその女の人の隣に立っていたんだ…