晴れ渡る空に憧れて、雲一つない空を求めてこの仕事を選んだけれど。


「すみませーん!!」


今日もお客様に呼ばれ、忙しい業務をこなしてゆく。


「どうされましたか?」


ふと、視界に入ってきた客席の窓に映る空。

それは雲一つない青空。

それは今までで一番鮮やかに美しく、空に色づかせていた。


目に見えるものを心で捉え、目に見えないものも心で捉える。

だからこそ、心が晴れ渡っているから、いつも見ている景色がこんなにも鮮やかに映るのだろう。


追い求めていた空を、やっと捕まえた。



END