誘われたら断らない。

誘われなければ誘わない。

そんな他人の意思に任せた私の行動。

それを日向は特に気にすることもなく、飽きもせず私に構う。


多分、ギリギリのライン。

もう一歩踏み出されたら、危険領域。

決して触れてはいけない部分。


そんな絶妙なバランスで私と接する日向は、今まで触れ合った誰よりも一緒にいるのが楽な存在かもしれない。


「あ、そーだ。今から小百合と明希も来るって」

「ふーん、そうなんだ」


大体は二人が多いけれど、たまに他の子も一緒になる。

日向の周りには友達が多い。

こうして日向以外に誘われることもない私と、常に周りには友達がいる日向。


日向が私といるのは同情なのか、それとも哀れみなのか。

そんなことを考えることさえ面倒で仕方ない。