【完】不良な君の甘い蜜

山の頂点に近付いているからなのか、凄く胸が苦しい。息も続かない。



まーやんとしんしんのことをちらりと見ると、余裕があるのか楽しそうに会話していた。



私はなんだか…ドキドキ。



「全く、体力のなかことねー。俺がおらんと八重はいかん。」



ミツは私の手を離すと腰を抱き、私が少し楽になるように登ってくれる。



離された手に残る柔らかな温もりが、名残惜しい。



私、今日はおかしい…絶対この壮大な大自然に狂わされてるんだ。