【完】不良な君の甘い蜜

こんなドスケベヤンキーだけど



それでも、私の初恋の人で、王子様で、どうしても綺麗になって仕返ししたかった相手で…。



ああ…なんか、泣けて来ちゃったなあ。



八年という時間の中で、私はずっと忘れたことなんてなかったのに、ミツは『オデブのヤエちゃん』なんて記憶になくて



ミツは、私が『オデブのヤエちゃん』だって知ったらどうなるのかな…?



「…八重?泣いとると?そんなに嫌やった?」



「ぐすっ…あんたなんかのために泣くわけないじゃん…。」



強がりを言うけど止まらない涙。



ミツはそんな私の涙を、八年で成長した大きな手で、笑いながら拭ってくれた。