【完】不良な君の甘い蜜

「ちょっとやだ。なんのつもり?怒るよ。口利かないからね。」



私は射程距離10センチのミツのベビーフェイスを睨む。



「やば。その顔超そそる。」



けれど、ミツはそんなのお構いなし。寧ろ興奮してるみたい。



鉄のドアに押し付けられた背中がひんやりして、逃げ場がなくなっているのをいやがおうでも自覚させられる。



「意中の女と二人きりてから、何もせん奴は男じゃなかよ。」



耳元にそう囁くと、その温かい息を吐く唇が、私の唇と重なった。