【完】不良な君の甘い蜜

私は出入口の方に向かい、扉を開けようと試みる。



けれど、ドアはびくともしない。



焦り半分の私の頭の中に、この間の女子達の言葉が過ぎる。



「…寝てる間に閉じ込めるとか、超卑怯だし。」



そう。多分、私が爆睡してる間に三人がかりで私を運んで閉じ込めたんだ。



油断してた…ってか、完全に忘れてたよ。



私は諦めてマットの上に座り込んだ。



どうしよう…こんなとこに閉じ込められたら、誰にも気付いてもらえないよ。



モチベーションダウンした私は体操座りをして頭を抱え込む。



………−ガタっ!



「なっ…ななな!何!?」



そんな私を更に恐怖に陥れるように、跳び箱の後ろから物凄い音が響いた。