【完】不良な君の甘い蜜

そんな私達をほほえましそうに見ているしんしんとまーやん。



「じゃ、お互い馬鹿ん世話ば頑張ろう。ミツ、八重ばあんまイジメ過ぎんでね。」



「おー。しんしんに言われたらしょうがない。また明日な!」



笑顔で手を振るしんしん。癒し系ですとも!だがしかし!イジメ「過ぎんで」ってことは多少はいいってこと!?



「ほらもう!八重、お前歩くの遅い。」



ミツの家への帰り道。もたもたする私に手を差し出す奴は、やっぱり私の王子様の時の可愛い笑顔。


さわさわと生暖かい風が吹く4月の晴天。



私は爽やかな魔法にかけられて、そっとミツの大きな掌に自分の掌を重ねた。