【完】不良な君の甘い蜜

「…ぶはっ!ははは!」



この惨状を見ていた奴は、最初こそぽかんとしていたが、いきなり笑い出す。



その笑顔は、どんなに眉毛がなくなっていても、大きくなっていても、髪の毛が明るくても、やっぱり昔の王子の笑顔。



誰だって、初恋の人の変わらない笑顔を見たら、ときめいてしまうもの、だよね?



笑う奴にドキドキしていた私だったが、次の瞬間、体全てが冷たくなるような一言を、聞いてしまうことになる。



「はっはは!今、しんしん蹴った拍子にパンツ見えたけど、色気ねーの!」



……クッソムカつくー!