絆…

簡単に言葉では言うけれど…

父と母が同時に倒れて、頭が真っ白になって。

大切な宝物を失うのではないかと、毎日が恐怖でした。
マイナスのイメージばかりが頭によぎる。

弱くなっていく自分。

家族の絆。

親子の絆。

父や母を救うことは出来ないのかなぁ。

生き地獄のような毎日だった。

無力さや、儚さ、父はどう思っていたのだろう。

弱音を一度も吐かないお父さんは立派だと思った。

母も一生懸命闘っていた。
父の過酷な治療が始まる。
不安だったのに、怖かったのに、父は悔しそうにしていた。

何故?こんな病に…

治るのか?

父の背中を擦ったり、お見舞いに行く位しかできなくて。

大丈夫って、言って挙げたいのに。

家族皆で分かち合うしかなかった。

父はいつも明るい人だったから、きっと家族に心配を掛けたくなかったのかな。