「オッケー!!じゃあ、違うバージョンもいってみようか?」 俺の心配を流すように、監督が明るく言った。 美奈子が、自分のそばに俺を抱き寄せたまま 耳元で、言った。 「ごめんね、翔ちゃん。言うの忘れてたんだけど、ADって書いてるとこは、全部、アドリブなの。 絵もひっついてたし、リアリティをだそうと思って・・・・・・」 美奈子は、俺からそっとはなれ 使っていたマイクの前に戻った。 ああ〜! ADって、アドリブ・・・・・・ って! 知ってても、できるか! _